この世を生きていると、
なんであいつばかり恵まれているんだ、
と感じたり、
自分ばかり損をしている、
と感じることが、
たくさんあるものです。
私も生まれてから
そういう経験をたくさんしてきました。
生まれた環境で
人生の勝ち負けなんて決まっている
そう思える場面も沢山ありました。
正直者は損をして、
声の大きいものばかりが
得をしているように見える。
そんなことも、
いくらでもあった気がします。
けれど、ここが正念場です。
「もう人のことなんて
どうでもいいから、
好き勝手に生きてしまおう」
や
「じゃあ自分も、
少しずるいことをして
得をしてしまおう」
もしもそう思えば、
あなたは
自分の精神性の品格を
落とすことになります。
私は、そういう苦しいときこそ、
落としてはならないと思っています。
堪えるのです。ぐっと。
あなたが耐えていることなんて
誰も見ていませんし、
誰も知りません。
なんで自分ばかり、
と思うこともある。
でも、それでいいのです。
そういう思い通りにいかないことを、
ぐっと飲み込める精神性。
それが、あなたの品格を高め、
自分に恥じない生き方に
つながります。
ただ我慢すればいい、
という精神論の話じゃありません。
あなた自身が、
腐らないための話です。
自分の魂の誇りを
忘れないでいただきたいのです。
でも、
そんな健気な自分を
誰かに認めてもらいたい。
「頑張ってるね」と共感してほしい。
そう思うのも
人間として自然な感情ですが、
そう思い始めると
歯車が狂い始めてしまいます。
なぜならば、
そんな堪えている自分を
認めてもらうために、
誰かに共感してもらうために、
「自分はこんなに耐えているんだ!」と
声高に主張するようになったとき。
そこには、敵と味方が生まれ
派閥が生まれるからです。
どちらが正しいのか?
誰が正当なのか?
そんな風に派閥内でザワつきはじめ、
そして、多くの場合、
人数の多いほうが勝ちます。
歴史を見ても、大抵争いは、
規模が大きく、
強いほうが勝ちやすかった。
でも、そんなことをしたら
あなたは
あなたが嫌ってきた
「自分ばかり得をしている
ズルイ人」と
やがて、やっていることが
同じになってしまいます。
いつの間にか、
あなたがズルイ側に
仲間入りしてしまう。
だから、
そういうときに手放すべきなのは、
「誰かに共感してもらえないと
不安でたまらない」
その、ぐらつく心です。
ぐっと飲み込み、肝を据えるのです。
そして、決して意図して、
誰かを傷つけたり、
やり返したりしないこと。
意図しなくても、
結果的に誰かが
傷つく可能性があるなら
そこに視点を向ける。
思いやりをもって、
物事を観るのです。
でも、必要以上に
気に掛けても仕方ない。
「お天道様は見ている」
という言葉があります。

本当に思いやりをもって接した結果、
努力せず甘えていた人や
甘い汁を吸っていた人が
もう甘えられなくなり、
痛い目をみることがあります。
そんな風に、
誰がどうバチが当たるかどうかは、
あなたの問題ではありません。
それは、
すべてお天道様が決めることです。
だから、
あなたがやるべきことは一つだけ。
自分の精神性を落とさないこと。
品格を保ち続けること。
腐らないこと、です。
ときには、弱音を吐いても
いいと思います。
苦しいときに、
つらいと言うこと自体は、
悪いことではありません。
ただ、その弱音が、
「私は被害者だ」
という意識を強めてしまったり、
誰かを敵にして
味方を集めるような形になったり、
争いが収まるどころか、
広がっていく方向に
向かうのであれば、
それは長く続けるべきものでは
ありません。
そういうときの弱音は、
あくまで一時的なガス抜きに
留めておく。
そして最後は、
「じゃあ自分はどう在るか」
に立ち戻り、
自分を強く持つ必要が
あると思います。
「そんなきれいごと
言っていられない」
「自分も手に入れないと」
「損したままではいられない」
もし、そう思うなら、
あなたはその理不尽な現実から、
永遠に降りられません。
理不尽な現実は、
精神性を腐らせず、
自ら降りる選択をしなければ
終わらないのです。
そうでなければ、
精神をすり減らす
消耗戦の現実が続き、
結局ボロボロになった自分以外、
何も残らないか。
あるいは、やっと
勝ち組の現実が来たとしても
あなたがどんどん傲慢になるだけです。
「ほらみろ、自分が正しかった」
「やっぱり、あいつが間違っていた」
なんて。
そうして出来上がるのは、
人として、愚かな姿です。
人間として大事なことを忘れない。
精神性を下げない。
魂を何かに売らない。
品格を下げない。
私は、人生で大事なのは
そういうことだと思っています。
そういう生き方は、地味です。
とても地味です。
けれど、
きっと死ぬときに後悔しません。
どんなに理不尽でも、
止まない雨はありません。

堪えた先に、かならず
自分にしかわからない
大切な得るものがあります。
それが、死んだ後、
天国に持って行けるお土産です。
そんな風に、
何を大切にするかを見誤らず
強く生きてください
そう伝えたいと思います。


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