AIの発達と、人間の生き方の変化
AIが高度に発達すれば、人間は今よりも簡単に豊かになれるのでしょうか。
仕事のあり方。お金を稼ぐ仕組み。個人投資家を取り巻く環境。
そして、人間が豊かさに対して抱いている価値観そのもの。
これらは少しずつ、これまでとは異なる形へ移行していくでしょう。
今回は、AIの発達によって起こり得る2035年頃までの経済や投資の変化と、その先に残る人間の本質的な問題について、リーディングを通して見えてきた内容をまとめました。
AIが生み出した豊かさは、平等に分配されるのか
今後、AIは情報収集や分析だけでなく、仕事の実行や意思決定にも深く関わるようになるでしょう。
そして、AIによって人間の創造性や工夫が引き出され、新しい価値を生み出す時代へと進んでいきます。
人間とAIが協力することで、これまでにはなかった産業や仕事が生まれ、社会全体の生産力も高まっていくでしょう。
しかし、ここには一つの問題が示唆されています。
それは、AIによって生まれた豊かさが、必ずしも社会全体へ平等に分配されるわけではないということです。
AIによって生まれた富は、AIを駆使した技術や設備、資本を持つ企業や富裕層に集中していく可能性があります。
さらに、富を得た人たちが、その富を自分たちのもとに抱え込もうとすることが示唆されています。
社会全体を豊かにできるだけの利益が生まれても、一部の人たちがそれを独占しようとすれば、富は社会全体へ十分に分配されず、循環も滞る。
また、これまで人間が担っていた仕事がAIに置き換わることで、収入を失う人も出てくるため、社会全体としては豊かになっていても、その利益を受け取れる人と、そうでない人が生まれていきます。
AIが豊かさを生み出す一方で、人間の「もっと得たい」「失いたくない」という欲求が、その豊かさの循環を妨げる構造が示唆されています。
技術が進歩するだけで、社会が自動的に平等になるわけではない、ということが言われています。
ベーシックインカムは実現するのか
AIの進化に伴い、注目されているのがベーシックインカムです。
ベーシックインカムとは、所得や就労状況などにかかわらず、一定の現金を継続的に給付する制度です。
近年では、AIとロボットによって社会全体の生産力が飛躍的に向上し、ベーシックインカムを超えた「ユニバーサル・ハイ・インカム(普遍的な高所得)」が実現するという未来像も語られるようになっています。
つまり、人間が生活のために働き続けなくても、豊かに暮らせる社会が訪れるということです。
しかし、今回のリーディングでは、その実現には大きな課題が残ることも示唆されています。
まず、AIによって生まれた利益が、一部の企業や富裕層に集中し、社会全体へ十分に循環しないという問題があります。
さらに、誰が財源を負担するのか、どのような法律を整備するのか、既存の社会保障制度とどう調整するのかといった問題もあります。
特に日本では、こうした制度上の課題が簡単には解決せず、2035年頃までに本格的なベーシックインカムが実現するのは、難しいことが示唆されています。
AIによって豊かさを生み出すことが可能になっても、それを社会全体へ行き渡らせることに課題が現れてくるようです。
AIによって個人投資家は勝てるようになるのか
そして、投資の世界も大きく変わっていくでしょう。
AIによる相場分析や売買の自動化が進み、これまで専門的な知識や経験が必要だったことも、個人投資家が簡単に利用できるようになります。
例えば、膨大な過去のデータを分析して売買戦略を作ったり、決められた条件で自動的に取引したりすることが、さらに身近になっていくでしょう。
しかし、AIが普及したからといって、誰もが投資で勝てるようになるわけではありません。
最初は、AIを上手に活用する人たちが成果を出すようになるでしょう。
ところが、やがて誰もが高度なAIを使うようになると、今度はAI同士の競争が激しくなっていきます。
例えば、あるAIが利益を得られる売買パターンを発見したとします。
しかし、ほかのAIも同じパターンを発見して取引するようになれば、その利益を得られる機会は少なくなっていきます。
すると、また別の戦略が開発され、それに対抗するAIが現れる。
こうして、AI同士が互いの戦略に対抗し合い、イタチごっこのような状態になっていくでしょう。
つまり、AIによって投資は便利になる一方で、利益を得るための競争はさらに高度化していくのです。
その結果、短期的な売買で利益を追い求めるよりも、長期的な資産形成を選ぶ個人投資家が増えていく流れも示唆されています。
AIが判断しても、人間の問題は残る
では、AIが高度な分析を行い、売買まで自動化するようになれば、人間の心理的な問題はなくなるのでしょうか。
例えば、AIによる取引で損失が続いたとします。
そのとき、
「このAIは本当に大丈夫なのか」
「もっと優秀なAIがあるのではないか」
「このまま続けていたら、もっと損をするのではないか」
そのような不安が生まれる人もいるでしょう。
そして、損失に耐えられず運用を停止したり、次々と別のAIに乗り換えたりする。
これは、これまでトレーダーが繰り返してきた、手法探しや感情的な判断とよく似ています。
使う道具がAIに変わっても、結局、人間の恐怖や欲望が判断に介入してしまうのです。
もちろん、AIの性能や売買戦略に問題があれば、見直すことは必要です。
しかし、問題なのは、合理的な判断ではなく、恐怖や欲望に振り回されてしまうことです。
AIが進化すれば、人間が直接売買を判断する場面は減っていくでしょう。
それでも、どのAIを使うのか、どの程度の資金を任せるのか、損失をどこまで受け入れるのか。
そうした判断を人間が行う限り、その人自身の無意識の状態が影響する構造は変わりません。
人間が人生の不確実性を受け入れられないという根本的な問題まで、AIが解消してくれるわけではないのです。
AIという道具がどれほど進化しても、人間の内面が判断や行動に反映されるという構造は、変わらず残っていくでしょう。
豊かさの意味そのものが変わっていく
一方で、AIによって人間の労働負担が減り、生活に必要なものが手に入りやすくなれば、人々が求める豊かさも変わっていくでしょう。
これまでは、お金を稼ぐことや、社会的に成功すること、より多くのものを所有することが、豊かさの象徴とされてきました。
しかし、生活のために働く必要性が小さくなれば、人間は改めて、自分が本当に求めているものに目を向けるようになります。
誰と時間を過ごしたいのか。何をして生きたいのか。自分にとって、本当に大切なものは何なのか。
今後は、こうした人とのつながりや、心の充足を求める人が増えていくことが示唆されています。
例えば、十分なお金があり、生活に困ることがなかったとしても、それだけで満たされるとは限りません。
孤独を感じることもあれば、自分の存在価値がわからなくなることもあるでしょう。
つまり、物質的な問題が解決しても、人間の心の問題まで、すべて解決するわけではないのです。
AIによって物質的な豊かさが広がるほど、人間は改めて「自分にとって本当の幸せとは何なのか」を問い直すようになるでしょう。
技術が変わっても、人間の無意識はどうなるのか
AIによって社会の仕組みが変わっても、人間の無意識の構造が変わるわけではありません。
例えば、これまで「もっとお金があれば安心できる」「成功すれば自分には価値がある」と考えていた人がいたとします。
そして、AIの発達によって、働かなくても生活できる社会になり、お金や仕事に執着する必要がなくなったとしたら、どうなるでしょうか。
それまで追い求めていたものが必要なくなっても、今度は人間関係や社会的な評価、自分の存在価値など、別のものを求め始めるでしょう。
なぜなら、何かを得ることで自分を満たそうとする、その心の動き自体は変わっていないからです。
求めるものが、お金から人間関係に変わっただけ。
仕事での成功から、他人に認められることへ変わっただけ。
その根底にある不足感や不安が変わっていなければ、また別のものを追い求め、同じような苦しみを繰り返してしまいます。
つまり、外側の環境がどれほど変化しても、無意識の構造が変わらなければ、同じような苦しみは形を変えて繰り返されるでしょう。
AIがどれほど進化しても、この人間の内面の問題は残り続けるでしょう。
2035年、問われるのは人間自身の在り方
2035年頃に向けて、AIは社会に新たな豊かさをもたらしていくでしょう。
人間とAIが協力することで、新しい仕事や価値が生まれる一方、富の分配や経済格差などの問題も残っていきます。
投資の世界では、誰もが高度なAIを利用できるようになる一方で、AI同士の競争はさらに激しくなっていくでしょう。
そして、人々が求める豊かさも、お金や物質的なものだけでなく、心の充足や人とのつながりへと広がっていきます。
しかし、ここで一つ、変わらないものがあります。
それは、人間が何かを得ることで、自分自身を満たそうとする心の動きです。
どれほど社会が豊かになっても、人間が外側の結果に安心や自己価値を求め続ける限り、同じような苦しみは繰り返されます。
だからこそ、これからの時代は、何を手に入れるかということだけでなく、自分が何を求めて生きているのかという問いが、より重要になっていくでしょう。
技術がどれほど進歩しても、人間自身の在り方という問題は、これからも残り続ける。
今回のリーディングからは、そのような未来が示唆されていました。
※本記事は、リーディングを通して示唆された未来の可能性をまとめたものです。将来の社会情勢や経済動向、投資環境などを確実に予測・保証するものではありません。あくまでも、これからの社会や人間の在り方を考えるための、一つの視点としてお読みください。

