「ちゃんとしている自分」を演じてしまう理由
人は、自分を少しでも良く見せようとしてしまうことがあります。
ちゃんとできているように振る舞う。
分かっているように話す。
弱さや失敗を、軽く笑って流そうとする。
特に、社会的な責任を背負いながら生きてきた人ほど、
「弱さを見せてはいけない」
という感覚を持つのは、ある意味では自然なことでもあります。
なぜなら人は、
自分自身だけではなく、
何か大切なものを守ろうとするときほど、
強くあろうとするからです。
家庭。
仕事。
立場。
責任。
あるいは、
これまで積み上げてきた自分自身。
だからこそ、
「できていない自分」
「怖がっている自分」
「未熟な自分」
を認めることに、強い抵抗が生まれます。
自分を守るうちに、現実との距離が生まれていく
そうやって自分を守ろうとすること自体は、
悪いことではありません。
人は誰しも、
傷つかないように。
壊れてしまわないように。
自分なりのバランスを取りながら、
生きているからです。
でも人は、
「自分は大丈夫だ」
「自分は分かっている」
という自己像を守っていくと、
いつのまにか、
本当は何を守ろうとしているのかさえ、
見えなくなっていくことがあります。
本当の自分の感覚から、少しずつ離れていく
すると少しずつ、
「本当の自分の感覚」がわからなくなり、
いつしか、
「自分を守ることそのもの」が目的になってしまっていた
ということも、あります。
本当の感覚とは、
本当は苦しい。
怖い。
分からない。
でも、その感覚を認めてしまうと、
自分だけ、世界から取り残される気がする。
だから、
「自分は大丈夫だ」
「自分は分かっている」
そんなふうに、
自分を守りながら、
なんとか前へ進もうとする。
もちろん、
それ自体が悪いわけではありません。
でも、
そうやって「自分を守ること」が優先され続けると、
少しずつ、
現実を見て、
自分を見直す力が、
弱くなっていきます。
すると、
いつの間にか、
「今、自分に何が起きているのか」
「本当は何を感じているのか」
が、
見えにくくなっていく。
それはつまり、
本当の自分の感覚と、
現実との間に、
少しずつ距離が生まれていく、
ということでもあります。
そして人は、
いつのまにか、
自分を見直したり、
修正していくこと自体をやめてしまい、
「まだ頑張りが足りないからだ」
と、
今までと同じやり方で、
試行錯誤し続けるように
なってしまうのです。
「弱さを認めること」は、敗北ではない
そのように、
自分を守り続けていると、
弱さを認めること自体が、
敗北のように感じられてしまうことがあります。
でも実際には、自分の未熟さや弱さを認められる人こそ、強い人です。
「怖いです」
「分かりません」
「私はまだ未熟です」
そうやって、
今の自分を誤魔化さずに見られる人。
そういう人ほど、
現実と、
ちゃんと繋がっています。
そして、
現実と繋がれている人ほど、
少しずつ、
人生を、
地に足のついたものとして、
変えていくことができる。
なぜなら、
本当に変化が起きるのは、
「今の自分はこうなっている」という現実を、
自分で認識できたところから
だからです。
セッションは、「ちゃんとしている自分」を維持する場所ではない
だからこそ、
「上手くやろう」
「ちゃんとして見せよう」
という力は、
少し置いて、
セッションには来ていただけたらと思っています。
ただそれは、
「できなくても許されたい」
「責任を放棄していい」
という方向ではありません。
むしろ、
今、本当は何が起きているのか。
何を恐れているのか。
何を見たくないのか。
そこを、
自分自身で見ていくためです。
そして、
私は、表面的な言葉だけを見ているわけではありません。
その奥にある、
無意識の動き。
守ろうとしている自己像。
繰り返されているパターン。
そういったものも含めて、一緒に整理しながら見ていきます。
そして、
あなた自身が、
自分の人生を、
自分で引き受けていけるように。
そのための土台を、
一緒に整えていくのが、
私のセッションです。
「できていない自分」を認めたところから、人は変わり始める
人は、
「こんな自分は認めたくない」
と思っていた部分を、
少しずつ受け入れられるようになると、
そこから初めて、現実を変える力が生まれ始めます。
できていない自分。
弱い自分。
迷っている自分。
それを無理に否定せず、
「今はこうなんだな」
と認識できること。
それは敗北ではありません。
むしろ、
現実から逃げずに、自分自身と繋がり始めた
ということでもあります。
本当の強さとは
本当の強さとは、
最初から完璧であることではありません。
弱さを感じないことでもありません。
むしろ、
怖さや未熟さを抱えながらも、
それを誤魔化さず、
少しずつ現実と向き合っていけること。
そして、
「本当はどう生きたいのか」
という感覚から逃げずに、
人生を引き受けていこうとすること。
私は、
それが人間の本当の強さだと思っています。
だからこそセッションでは、
まず、
今の自分を、
そのまま見ていくことを大切にしています。
一対一で対話するセッション▼





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