外的干渉とは何か
私は、
外側から取り込んだ価値観や考え方が前提となり、
物事の見方が固定されている状態を、
「外的干渉による執着」
と呼んでいます。
ここでいう外的干渉とは、
特別なものではありません。
人は生きている以上、
自分でも気付かないうちに、
他人の価値観や考え方を取り込んでいることがあります。
私は、
そのような実際の自分の感覚から来ているわけではない考え方を、
外的干渉と呼んでいます。
さらに多くの場合、
それは単なる人生の一つの選択肢ではなく、
疑うことのない前提として機能しています。
そして時には、
それが何年も、
あるいは人生の大部分を支えてきた、
根幹の考え方になっていることもあります。
そのため、
本人にとっては自分自身の考えと区別がつきにくく、
手放すことが容易ではない場合も少なくありません。
また、
外的干渉の影響が強くなるほど、
自分で考え、
自分で選んでいるつもりでも、
実際にはその前提の中で物事を判断するようになります。
その結果、
一体何が原因なのか分からないまま、
苦しい感覚だけが残り続けることがあります。
外的干渉の例
こうした外的干渉は、
決して特別なものではありません。
むしろ、
多くの人が気付かないまま触れているものです。
比較的わかりやすいものもあれば、
本人も気付かないほど深く入り込んでいるものもあります。
例えば、
私が見てきたのは、以下のような例です。
表層:価値観に関わるものWant this.(これを手に入れろ)
こちらは、
外的干渉の中でも最も分かりやすいレイヤーです。
例:
・「これで稼げる、一発逆転」系の投資・副業情報
・「成功法則、一攫千金」系の自己啓発情報
・「これが正しい理論だ、知らない人は遅れている」系の科学・知識情報
・「世の中の裏側や真実が分かる」系の思想・政治情報
・「これで愛される、人生が変わる」系の恋愛情報
・「これで劇的に改善する、美しくなれる」系の健康・美容情報
といった、
何を手に入れれば幸せになれるのか
に関わるものです。
SNSや広告などで目にすることも多く、
人の欲求や理想像に直接働きかける特徴があります。
もちろん、全てが悪いということではありません。
ときに、これらの情報が役に立つこともあると思います。
ですが立つべき視点は、
それらが正しいか間違っているかではなく、
こうした特定の考えに執着が生まれた時に、
どのようなことが起きやすくなるのかを見ることです。
執着すると起きやすい事象:
例えば、
「もっと成功しなければ」
「稼がなければ」
「認められなければ」
という考えが強くなり、
常に何かを追い求める状態
になりやすくなります。
また、
外側から提示された理想像や成功モデルを優先するようになり、
今の自分や現実を否定的に見て、
本当の自分探しを繰り返すこともあります。
その結果、
本来の自分にとって必要なことよりも、
「こうならなければならない」
という価値観に振り回され、
人生の多くの時間やエネルギーをそこに費やすようになります。
そして、
本来向き合うべきテーマから遠ざかってしまうことがあります。
それが、
外的干渉による執着が、価値観に与える影響です。
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中間層:信念体系にかかわるものBelieve this.(これを信じろ)
こちらは、
もう一段深いレイヤーです。
例:
・良いことをすれば良い結果が、悪いことをすれば悪い結果が返ってくる。
・だから善行や感謝をすれば、幸せになれる。
・こうすれば開運できる。幸せになれる。
・こうすれば願望が引き寄せられる。
・これがあれば何か不思議な力に守られる。
・この解釈に従えば、間違いない。
といった、
世界をどう解釈するか
に関わるものです。
・人生とはこういうもの
・幸せとはこういうもの
といった信念体系を支える特徴があり、
一見すると、
倫理や道徳を含む前向きな考え方に見えるものも少なくありません。
これらは時に心の支えになったり、役に立つ場面もあると思います。
ですがここで見るべきなのは、以下です。
執着すると起きやすい事象:
例えば、
「〇〇のおかげで良いことが起きた」
「あの人に罰が当たったのは、悪いことをしたから」
「私は正しく生きているから、間違っているのは相手」
といったように、
現実そのものを見るよりその信念に当てはめ
自分が理解したいように都合よく解釈が歪み、
人生のバランスを崩しやすくなります。
人生で起きる出来事は、
どの前提から見るかによって見え方が変わり、
その前提さえ常に変化しているものです。
そのため、
特定の信念に執着するほど、
自分の願望や期待に沿った解釈へ偏り、
物事全体のバランスが見えなくなっていくことがあります。
それが、
外的干渉による執着が信念体系に与える影響です。
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深層:自己の存在定義にかかわるものStay here.(ここにいろ)
こちらは、
外的干渉の中でも最も深いレイヤーです。
例:
・これを失えば人生はうまくいかなくなる。
・ここから離れてはいけない。
・これがなければ危険である。
・これがなければ救われない。
・ここには特別な価値がある。
・ここにいれば大丈夫である。
・批判する人は理解できていないだけである。
・分かる人だけがここにいる。
といった、
自分は何を根拠に存在しているか
に関わるものです。
・何がなければ生きられないと思うか
・何を失うと自分が崩壊すると感じるか
こういった不安定さに、安心感を与える特徴があり
「その考えは絶対であり、離れてはいけない」
といった強い感覚と結びついていることも少なくありません。
ですが大切なことは、
現実に起きている出来事を歪めずに観察することです。
執着すると起きやすい事象:
こうした執着がある場合、
自分で考え、判断しているつもりでも、
実際には最初から答えが決まっているような枠組みの中で、
答えを探し続ける状態になっている場合があります。
そのため、
「自分がどう感じるか」よりも、
「その枠組みの中で何が正しいか」を優先しやすくなります。
そして、
その中で一度安心できる答えを見つけたと思っても、
根本的な安心感には繋がりません。
自分の実際の感覚ではなく、
枠組みの正しさを拠り所にしているからです。
それが、
外的干渉による執着が、
自己の存在定義に与える影響です。
外的干渉の奥にあるもの
ここで大切なのは、
同じような外的干渉の情報に触れても、
強く惹かれる人もいれば、
まったく反応しない人もいます。
つまり、外的干渉だけで執着が生まれているわけではありません。
その人の内側にある内的テーマが反応することで、初めて執着が生まれるのです。
内的テーマは、
ひとりひとり違います。
例えば、
「これを学べば人生が変わる」
という情報に強く惹かれていた人が、
実際には
「今の自分のままでは価値がない」
という内的テーマを抱えていた。
のように、
その奥には必ず何らかの内的テーマが存在しています。
だからこそ、
まずは外的干渉による執着を解き、
さらに内的テーマへ目を向けることが大切です。
外的干渉による執着を解く方法
外的干渉による執着は、
単に
「これに執着していたのか」
と気付けば終わるほど単純なものではありません。
なぜなら多くの場合、
それは内的テーマから生まれる不安を支える、
心の支えそのものになっているからです。
そのため、
大切なのは、
その価値観が正しいか間違っているかを判断することではありません。
それはどこから来たものだったのか。
なぜ自分にとって必要だったのか。
そうした背景を一つひとつ理解していくことです。
私とのセッションでは、
執着を解く対話を行っています。
それは簡単なことではありませんが、
そこに向き合うことで初めて、
外側の価値観ではなく、
実際の自分の感覚からくる物事の見方・選択・判断を取り戻していくことができます。
初回セッションの無意識レポートでは、
どのような外的干渉による執着があるのかや、
その奥にどのような内的テーマがあるのかを、
ある程度把握することができます。
ただし実際に、
・外的干渉による執着を解いていく作業
・その奥にある内的テーマに向き合う作業
は別途、継続的な対話において、
段階的に進めていくプロセスが必要になります。
本当の自分と向き合いたい方は、
まずは初回セッションへお越しください。
次回は、
内的テーマによる執着について見ていきます。



